子どもが付添犬と過ごす間、付添犬は何をしているでしょうか?

“付添犬”と聞くと、子どもの隣に静かに寄り添っていることを想像する方が多いかもしれません。実際に事情聴取(面接)や裁判所での証言の際は、そっと静かに伏せて(寝て)子どもに寄り添っている付添犬ですが、付添犬の役割はそれだけではありません。付添犬は面接や証言の前後で子どもに付き添うことも多くあります。その際、付添犬は子どもの様子に合わせて、また、付添犬の得意なことを生かして、子どもと様々な関わりをしています。

静かに過ごしたい子どもは犬の体にそっと触れ、その温もりや毛の柔らかさを感じながら穏やかな時間を過ごします。犬におやつをあげたり、犬の得意技を見せてもらったり、自分で犬にコマンド(合図)を出してみることもあります。犬のリードをもってお部屋の中をお散歩してみる子どももいれば、おもちゃを使って遊ぶ子ども、直接触れ合わずに犬の様子を眺めている子どももいます。

面接や証言の前は、緊張を和らげ、なおかつ、あまり興奮せずに面接や証言に気持ちを持っていけるような関わり、また、面接や証言の後は、ネガティブな気持ちで頭が一色にならないように、気持ちを切り替えられるような犬との関わりが良いと考えられています。

付添犬の力を最大限に発揮できるように、ハンドラー、コーディネーター、派遣の依頼者(児童相談所の職員や検察官など)が丁寧に準備や情報共有をして付添犬活動を行っています。