「子どもから話を聞く」ということ

「子どもから話を聞く」
ということ

虐待や暴力などの被害を受けた子どもが、自分に起こった被害について話すことは容易ではありません。

だからこそ、子どもが話すことを手助けし、そして話してくれた子どもの話を大事にする、ということがとても大切です。

また被害を受けた子どもは、医療機関、児童相談所、警察など支援につながるために何度も話さなくてはいけません。

辛い話を何度もする、ということは、何度も辛い体験を思い出すことになり、それが2次被害、3次被害を生むと言われています。

司法手続きに耐えられるような適切な方法で、子どもからできるだけ正確に、誘導なく、できるだけ負担なく話を聞き、それを録音・録画して記録することは、子どもが何度も辛い話をしなくてもすむことにつながります。

司法面接について

つなっぐでは、”子どものためのワンストップセンター(CAC)”として、司法面接を実施しています

司法面接では研修を受けた専門スタッフが、誘導・指示のない面接を行い、被害を受けたとされる体験・出来事を聞き取ります。
またできるだけ早い時期に行います。

子どもは周囲の大人による誘導や圧力、面接の繰り返しにより、記憶が変わったり、供述があいまいなものになってしまうことがあります。
聞き方によっては証言の信用性が否定されてしまうこともあります。そのため司法面接では、誘導や暗示をかけることなく、本人の言葉で自由に話してもらうことが必要です。

つなっぐでは、専門スタッフが、できるだけ多くの自由報告(本人の言葉で話してもらうこと)を求め、それを録音・録画することで正確な記録を残します。

司法面接を行う場所

日本では、検察、警察、児童相談所が行う「協同面接」「代表者聴取」は、児童相談所や検察庁などで行われることが多いですが、つなっぐの場合、神奈川県立こども医療センターなどで行います

ガイドライン等の研究・開発

司法面接実施についてのガイドラインおよび司法面接の手順を示した「司法面接構造」を開発・公開しました。

詳細は、新司法面接プロジェクトについてをご覧ください。

つなっぐでは、司法面接者養成のための研修も行っています。詳しくはこちらをご覧ください。

系統的全身診察について

子ども病院である神奈川県立こども医療センターの診察室で行います。子どもに優しい環境です。

写真撮影や検査もおこないますが、無理に行うことはしません。 診察所見を伝えることで子どもは安心感を得ることができます。心身の回復には大切な診察です。

つなっぐでは病院で『司法面接』を実施した後に、同じ病院で『診察』を行うことで、子どもの 負担を軽減できるようにしています。

お申し込みからの流れ

価格について

【子どもからの申し込みの場合】

司法面接も系統的全身診察も無料で実施します。

【子ども以外からの申し込みの場合】

司法面接
(フォレンジックインタビュー)

25,300円(税込)

系統的全身診察

29,700円(税込)

別に、初診診察料及び検査料がかかります。(保険適用)

診断書作成料

2,100円(税込)

申込み時にお振込ください。
お支払い方法についてはご相談ください。

※2024年度は、司法面接、系統的全身診察の取組について、日本財団(預保納付金支援事業)の助成を受け、無料で実施しています。

支援の流れについて

子どもから虐待や性被害についての開示があった後、司法面接や系統的全身診察、そして「子どもの心のケア」として子どもをサポートする伴走支援を行います。これら支援の流れを動画にまとめました。

子どもが被害を話したときの対応【教職員向け】

子どもから虐待や性被害についての話があったとき、どのように対応すればよいのでしょうか。
このとき心配になって色々確認したくなりますが、詳細は聞かずに、すぐに適切な機関につなげることが重要です。
子どもが被害を話したときの対応やその後の流れを動画にまとめました